Microsoft認定試験 MS-900受験記 ADVENTAR Office365 2021 参加投稿

11月13日(土)にMS-900試験を受験をし、無事に合格することができました。これまでにもブログ記事として投稿している部分もありますが、ADVENTAR Office365 2021に投稿するため、振り返りながらまとめてみました。

マイクロソフト認定資格、認定試験とは

MS-900試験のお話をする前に、マイクロソフト認定資格と認定試験について理解しておいた方が、MS-900試験の位置づけがよくわかります。なので、初めての方は、マイクロソフトの認定資格制度や認定試験のサイトを確認してみて下さい。マイクロソフトは多数の製品・サービスを提供していますので、それぞれの知識やスキルを証明するために多数の認定資格や認定試験を用意しています。最初は、その膨大な量に圧倒されるかもしれませんね。ひととおり眺めたら、またここへ戻ってきてくださいね。

マイクロソフトの認定資格
認定資格および試験を見る

いかがでしたか?目がくらみませんでしたか?それとも、全部制覇してやる!と野心がうずきましたか?資格の取得や試験に合格することは義務ではありませんから、決してお安くない受験料を払ってまでチャレンジするメリットや目的を理解したうえで取り組む必要があります。

IT技術、とりわけ、マイクロソフトの製品・サービスを扱ったり利用して、ビジネスを有利に展開していくためには、自分の知識やスキルを認定してもらうことで自分をアピールすることも必要で、そのアピール手段として認定資格は有用です。

MS-900試験とは

MS-900とは、マイクロソフトが運用しているITの知識やスキルを証明する認定試験の1つで、「試験 MS-900: Microsoft 365 基礎」のことです。長いタイトルなので、略称というか識別符号としてMS-900という簡略表示をしています。MS-900試験の詳細については、マイクロソフトの公式サイトで確認してみて下さい。(ここへ戻ってきてくださいね。2回目w)

試験 MS-900: Microsoft 365 基礎

Microsoft365のサービスに関する知識を証明する試験で、Microsoft365のサービスを契約運用するIT担当者だけでなく、一般社員など利用する側の全ユーザーにチャレンジしていただきたい試験です。タイトルの通り「基礎」です。個々のアプリの詳しい知識はあまり求められません。広く浅く全般にわたって把握しているかどうかが問われます。

Microsot365を利用し始めると、サービスに含まれる各種アプリの操作方法や組み合わせ利用のテクニック、ビジネスツールとしての有用性判断や効果把握など、目先にのことに意識が向きがちです。なぜMicrosoft365なのか?どんなサービスなのか?どんなメリットがあるのか?などの基本的な概念をおさえたうえで利用する方が、運用開始した後で利用方法に迷ったときに「基本に戻る」事ができるのではないかと考えています。

ユーザー全員がMS-900試験合格を目指すのはハードルが高いということなら、試験にチャレンジせずとも無料の学習コンテンツを利用して学習してもらうだけでも効果があると思っています。

上述のリンクからMS-900試験のページを開くと、推奨されるMicrosoft Learnのラーニングパスが紹介されています。隙間時間を使って、これらを読み進めるだけでも効果があると思います。

MS-900を受験した理由

これからオフィスナカネのビジネス展開をしていくうえで、Microsoft365の利用は必須と考えており、その前提として、Microsoft365テナントの運用管理ができるように知識やスキルをアップするために資格取得にチャレンジしています。

最初にチャレンジしたのが、MS-900試験というわけです。

自分が所属する組織でMicrosoft365のサービスを契約し、各種設定など運用を担当するテナント管理者として業務を進めていく立場となると、Microsoft365に関する試験にチャレンジし、その過程で知識やスキルのレベルアップをして、結果として試験に合格し、認定資格を取得することは、テナント管理者として適任であることをマイクロソフトに認定してもらうことであり、昇給昇格や重要業務への任命、希望する業務への異動などで、有利に働くと考えられます。

マイクロソフトの公式サイトでも資格取得のメリットが示され、資格取得を促しています。以下のリンク先のページの中に「認定を取得する理由」として説明されています。

認定プロセスの概要

ここで紹介されているサクセスストーリーは、より上位の資格を取得することで加速すると思われますが、なにごとも基本からですよね。ひとつずつランクアップしていくことが、資格取得だけでなく、製品やサービスを深く理解して利用することにつながります。

自組織でのマイクロソフト製品やサービスの利用ではなく、サポートすることをビジネスとして展開していくなら、より上位の資格を多数取得することは、自社の技術力を顧客(候補)にアピールできるツールとなるわけです。

オフィスナカネでも将来はサポート業務をできるようになれればと思いますが、今はまず自分のことをきちんとやって、運用実績を作るのが先だと思っています。

Microsoft365の利用経験

前提となる知識や利用経験が異なれば、追加で必要となる学習の内容が異なるのは当たり前です。「たったこれだけの学習で合格!」とか「わずか〇〇日の学習で合格」といったあおり記事に振り回されないように注意しましょう。

受験の準備としてどんな学習をしたか紹介する前に、Microasoft365の利用経験を紹介しておきましょう。

私の場合は、ユーザーとしての立場で数年間利用しただけで、テナント管理者としての経験はありません。管理者向けの各種ツールや設定オプションにどんなものがあるのかもわかっていません。もちろん、自分で契約した独自テナントもありませんでした。

E3ライセンスのテナントで、ユーザーとして以下のような利用経験があります。

2018年~SharePoint、OneDrive
2019年~Outlook、Teams
2021年~Power Automate、Power Apps

Power Automate for Desktop、Power BI、bookingは利用したことがありません。管理者ツールも含めてE5フル機能を把握して使いこなせるようになることを目指して日々勉強中です。

個人ユーザーとしては、Microsot365Personalを契約して、個人活動(ボランティア団体や地域コミュニティ)用の書類作成やメール・スケジュール管理などしています。ほとんどOfficeアプリ(Word、Excel、Outlook)利用のみです。これらは、上記のE3ライセンスのテナントとは関係のない独自利用で、BYODや外部ユーザーとして接続などという利用はしていません。組織で利用する専用テナントと個人で利用するマイクロソフトアカウントの使い分けはできています。

オフィスナカネでの利用は、今のところ何もありません。上記のE3ライセンスのテナントを利用する組織と、個人のマイクロソフトアカウントと、これから運用開始を目指すオフィスナカネのテナントは区別して利用したいと考えており、許容される部分は、外部ユーザーとしての接続をして、組織連携の経験も積み上げていきたいと考えています。

MS-900対策

上述の利用経験を踏まえてどんな学習をしたかという視点で、参考になるかどうか判断下さいませ。

やったのは、Microsoft Leanの無料コンテンツの繰り返し学習です。上述のMS-900試験のページで推奨されているラーニングパスと、学習を進めるうえでわかった弱点を補強するために追加したラーニングパスを何度も読み返し、理解度チェックのユニットを問題集ととらえて繰り返し解きました。

学習したラーニングパスは以下の通りです。

MS-900意見のページで推奨されているラーニングパス

Microsoft 365 の基本: Microsoft 365 の生産性とチームワーク機能に関する知識の実証
Microsoft 365 の基本: Microsoft 365 のビジネス管理機能に関する基本的な知識の実証
Microsoft 365 の基本: Microsoft 365 のセキュリティおよびコンプライアンス機能の基本的な知識の実証
Microsoft 365 の基本: Microsoft 365 のセキュリティおよびコンプライアンス機能の基本的な知識の実証

弱点強化のために自分で追加したラーニングパス

Microsoft 365 Defender を使用してサイバー攻撃を検出して対応する
Microsoft Defender for Identity を使用してオンプレミスの ID を保護する
Microsoft Defender for Endpoint で組織を保護する
Microsoft Cloud App Security を使用してクラウド アプリを保護する
SC-200 パート 2: Microsoft 365 Defender を使用して脅威を軽減する

これらのうち、モジュール「Microsoft 365 とは」に含まれるユニット「Microsoft 365 テナントを探索する」は、管理者ツールの紹介と操作練習が含まれており、実際に操作してみないと解説されている内容が理解できません。テナント管理者の役割を持ち、実際に管理者としてツールを操作できる人は、その環境で確認することもできますが、私のように管理者としての権限を持っていないユーザーは、お手上げになってしまいます。マイクロソフトは「Microsoft365 Business Premium試用版」を導入して評価環境を作り、その環境で管理者ツールの操作を経験するよう促しています。1ヶ月は無料で使えますので、上記の操作練習をするには十分です。そのままライセンスを購入して本番移行もできますし、1ヶ月で削除することもできます。このあたりの体験レポートはこのブログにも投稿してありますので、以下の投稿を参照下さい。

無料試用版 Microsoft 365 Business Premium 導入
無料試用版 Microsoft 365 Business Premium 初期セッティング その1
無料試用版 Microsoft 365 Business Premium 初期セッティング その2
無料試用版 Microsoft 365 Business Premium キャンセル処理

上述のMicrosoft Learnの繰り返し学習では、Excel表で理解度チェックの管理をしました。
1)ラーニングパスを順次読み進め、理解度チェックをする
2)2回目以降は理解度チェックのみ繰り返し、正解率を把握する
3)確実に正解できるものとうろ覚えのものを調査して、弱点を把握する
4)弱点部分については、全ユニットの熟読し、関係のDocsを確認する
5)以上を繰り返して正答率100%をめざす

Excel表の活用については、このブログに投稿してありますので、こちらを参照下さい。

Microsoft認定試験「Microsoft 365 Fundamentals」チャレンジ再スタート
Microsoft認定試験「Microsoft 365 Fundamentals」チャレンジ再スタートその2
Microsoft認定試験「Microsoft 365 Fundamentals」チャレンジ学習モジュール追加

表の数値からわかるように、「Microsoft 365 Defender」に関する理解度が低く、ここが弱点と認識しました。追加対策をすることにしました。理解度が低い原因は、管理者としての操作経験がなく、上述のMicrosoft365 Business Premium無料試用版の操作により理解度を上げるには十分でないこと、直近で管理ツールの更新があり、管理ツールの「セキュリティセンター」「コンプライアンスセンター」の理解が追い付いていないこと、Microsoft Learnのモジュールも数か月内に更新されたばかりで関連コンテンツは新旧混在しており、自分の中で整理できていないことなどがあげられると考えています。

アドバイス

「〇〇の問題が出題された」とか「〇〇が役立った」というような直接的なアドバイスは致しません。マクロソフト試験の非開示契約に抵触することは避けねばなりません。

Microsoft 試験の非開示契約

上述の「Microsoft365の利用経験」「MS-900対策」の項で紹介した内容と、後述する「受験結果」から、ご自分の受験対策に取り入れられるものがあるか、参考になるものがあるか判断して下さいませ。

ここでは、上述の規約に抵触しない範囲でのアドバイスを上げておきます。

1)学習のスケジュールは余裕をもって
思いもよらないタスクが飛び込んできて予定がずれこむというのは、どこにでもよくある話です。学習期間が長くなればなおさらです。

2)時間の確保の工夫を
受験日直前は集中して学習する時間を確保するのもよいでしょう。有休休暇やフレックスタイム制度の利用、家事育児介護など家庭の役割を一時的に免除してもらうよう家族に協力を仰ぐなど。

3)学習範囲は広めに考える
Microsoft Learnだけとか推奨されるラーニングパスだけとか限定せずに、関連するDocsやMicrosoft365のサービスと連携する製品やサービスについても把握しましょう。受験する目的は、試験に合格したり資格を取得したりした先に、関連の製品やサービスを活用できるようになることです。決して余分な知識ではなく、もっと先で活きてくると信じて、どん欲に吸収しましょう。

4)新しい機能のリリースに注意
Microsoft LearnやDocsには、内容更新や新機能への移行誘導と紹介が記載されることがあります。赤太文字や薄紫の囲い枠で示されます。Docs、Learn、試験問題が更新されるタイミングが異なりますので、これらが表示されているところは、新旧の内容をしっかり整理して、どちらの内容が問われているかわかるくらいになっておくのが理想です。
ひごろ利用しているテナントで新機能が展開されるタイミングは、世界中のテナントで異なりますし、Docs、Learn、試験問題の更新タイミングとも異なります。いつも使っているから大丈夫と思わず、差分を確認して利用テナントの状況も確認しておくことも必要です。

受験結果

おかげさまで1回目の受験で合格することができました。こちらの投稿にまとめてあります。

Microsoft認定試験「MS-900: Microsoft 365 Fundamenntals」合格しました!

今後のレベルアップ

Microsoft365系の上位資格取得を目指して、資格ロードマップに沿って、ひとつずつチャレンジしていきます。

Microsoft 365 training and certifications

次は、MD-100、MD-101に挑戦しようと思っています。すでに学習をスタートしています。今回の学習方法(Microsoft Learnの推奨ラーニングパスを重点的に!)を踏襲します。受験日はまだ確定(予約)していませんが、結果は合否にかかわらずレポートするつもりです。乞うご期待!いや要る? (^^;

Microsoft認定資格「Modern Desktop Administrator Associate」チャレンジスタート

資格試験合格や資格取得は、自分の技術レベルを客観的に評価してもらう指標とはなりますが、実績アピールにはなりません。どう活用してどんな成果を出したかというのは別の話です。実績アピールがなければビジネスの引き合いは増えないでしょうし、引き続きコツコツと続けていきたいと思います。

コメント

  1. […] 昨年の11月に「MS-900: Microsoft 365 Fundamenntals」に合格した後、依頼されたお仕事の対応でしばらくマイクロソフト認定資格・認定試験のチャレンジが止まっていました。2021.12.17の「Microsoft認定試験 MS-900受験記 ADVENTAR Office365 2021 参加投稿」も参照下さい。 […]

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